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ShortStory
この作品は、伊月師匠のところで執り行われている、「お遊びショートストーリー企画」に提出するために書かれた物です。お遊びショートストーリーとは、ある指定されたテーマに基づいて、適当にお話をでっち上げるという、それはそれは楽しい企画です。
今回与えられた指令…
テーマ「ほのぼの」
舞台:晴れた公園。
状況:とにかく、ほのぼのなんです。お星様
果てなく広がる蒼い空、白い雲、小鳥のさえずり、穏やかな陽気、澄んだ空気、肌をかすめるそよ風。
「うーん。最高のピクニック日和だにゃ〜。」
「といっても、近所の公園だけどね」
俺ののんびりした発言に茶々を入れてくる遙は俺の彼女。彼女だってば。
「いいじゃんか。文句あるか。」
たまにはお金を使わずにのんびり過ごすのだって悪くないぞ。
「いいよ。結城くんが一緒ならね〜」
「結城っていうな。」
「なんでよー。じゃあなんて呼べばいいのよー。」
「ゆーくん!」
その刹那、一陣の風が肌をかすめる。
「怖っ!」
遙のパンチが俺めがけて飛んできたらしい。
「その年になって、ゆーくんはないでしょ…」
「いいじゃんか。別に。」
「はいはい。じゃあ、『ゆーくん、ごはんでちゅよー。あーんちてくだちゃいねー。はい、あーん』とかやるつもりなの?」
「お、いいねぇ!」
再び、シュッという空を斬る音が耳に入る。
「速っ!」
現に、遙のモーションは、俺には見えていない。さすが俺の彼女。いいパンチしてるぜ。
「ていうか、遙が言い出したことじゃないか…なんでパンチされなきゃいかんのだ」
「ていうか!じゃないわよ。あーあ、こんなにいい天気なのにねー、結城くんの頭の中は煩悩でいっぱいみたいねー。」
「だから、結城って言うな!」
「なんでそんなにムキになるのよ。」
「それが男のロマンだからだよ。」
「はぁ?安いロマンね…」
「いいんだよ、別に。俺はブランドものに興味ないから。」
「誰もそんな話ししてないでしょ…」
……確かに、してないけど。
「で?その『ゆーくん』とやらは、どうしてほしいわけ?」
「ひざまくら!」
シュッシュッシュッ!
「うがっ!だから、危ないって!」
「大丈夫よ〜。こう見えても、私料理には自信あるから。」
「どんな自信だよ〜」
シュッヒュッゲシッ!!
「あっ…」
「ぐぼはぁっっ!」
人生18年間の短い思い出が、走馬燈のごとくよみがえる……。目の前が真っ暗になり、お星様がキラキラと輝き始める。おかしいな、まだ昼飯食ってないのに…。
「……ねぇ、ねぇ、ゆーくん、ゆーくんってば!」
「……ん…どうしたんだ、俺…」
目を覚ますと、遙の顔が目の前にあった。すこし心配そうにしている。
「あー、ごめんね。パンチがクリーンヒットしちゃってさー」
思い出した…。俺、遙のパンチで伸びてたんだ…。
「まったくー、女の子のパンチで伸びちゃうなんて、だらしないわねぇ」
「遙のパンチが凶悪なだけだよ。」
「悪かったわねぇ」
「いいよ。ゆーくんて呼んでもらえたし、こうして膝枕してもらえたんだから〜」
「ま、私のせいだしね。これくらいなら」
「お、照れてる照れてる。いつもそれくらいだといいのになー。そしたらもうちょっとかわいく見えると思うぞ」
ゲシッ!
「ぐげごっ!」
「うるさい!ゆーくんがそう言うこと言うから私はこんなんなのよー」再び意識を失う中で、今日も一日が平和であることに感謝していた。
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